MYSS合同研修セミナー「Webアクセシビリティ」

去る、2011/7/22(金)に、町田のラポール千寿閣にて、
MYSS合同研修セミナー「Webアクセシビリティ」が行われました。

内容としては、以下でした。
・地域活動に参加してボケを防ごう
・「サイトに対する高齢者の要求」と「ICTによる高齢者・障害者の社会参加促進」
・Webアクセシビリティの成功事例
・Webアクセシビリティ確保の実践方法

そもそもWebアクセシビリティとは何かといいますと、
“Webを利用するすべての人が、年齢や身体的制約、利用環境等に関係なく、Webで提供されている情報に問題なくアクセスし、コンテンツや機能を利用できること”
ということです。参考:Webアクセシビリティとは?
そのためにサイトの文字や色、その他の構成を工夫することを議論されたりして、規格化されたりしています。

話を戻しまして、各テーマにおいての話題をざっと紹介いたします。

・地域活動に参加してボケを防ごう
→高齢者のさびしさに関する調査
→高齢者の健康は、社会とのかかわりに密接に関係がある
→高齢者の社会参加による地域側のメリットに関して
→リタイアした高齢者の力を借りて、IT分野にて地域貢献を!!
→シニアのIT力は、ビジネスにもなる!!

・「サイトに対する高齢者の要求」と「ICTによる高齢者・障害者の社会参加促進」
→Webサイトへの要求1.ナビゲーション(参考:「イーエルダ―」のサイトのような構成)
→Webサイトへの要求2.テキストの文字サイズ(大中小ではなく、可変フリーなサイズ)
→Webサイトへの要求3.テキスト文字色と背景色とのコンストラクト(高齢者の目には、そうでない人が黄色いサングラスで見たような景色に見える)
→Webサイトへの要求4.地図(良い参考事例:「法務局」の地図)
→Webサイトへの要求5.リンク・ボタン(リンク先がわかるラベル「一覧」「詳細」「ご案内」など)
→Webサイトへの要求6.電話番号(電話番号を記載していない企業ページが実に多い!!)
→高齢者の人口が伸びて、生産人口(15~64歳)が減少傾向にある
→高齢者のソーシャルビジネス参加への提言
→ボランティア活動・地域活動のできる人/できない人
→ソーシャルビジネスへの労働力参加・金銭的支援への参加の提言
→理想の老後を求めて(寝たきり・痴呆予防対策)

・Webアクセシビリティの成功事例
→Webアクセシビリティの効果1.高齢者・障害者からの声が届くようになった
→Webアクセシビリティの効果2.分かりやすいサイトになった
→Webアクセシビリティの効果3.アクセス数が増加した
→Webアクセシビリティの効果4.企業のイメージアップになった
→Webアクセシビリティの効果5.障害者の就業支援になった
→Webアクセシビリティの効果6.地域の活性化に貢献できた
→課題1.検索エンジンの最適化
→課題2.マルチデバイスへの対応(携帯・スマートフォン対応)
→Webアクセシビリティは、地域活性化に不可欠

・Webアクセシビリティ確保の実践方法
→高齢化に対してのWebのさらなる使い勝手の良さの要求
→東日本大震災時のWebアクセシビリティもいくつかの問題を照らし出した
→規格として、JIS X 8341-3:2010が存在し、達成基準などが記載されている。
→PDCAサイクルを回して継続的にレベルアップをしていくようにする

ざっとこんな感じでした。
まとめると、話としては2つの話になると思います。
・Webアクセシビリティの有用性
・Webアクセシビリティを利用して、高齢者への社会参加の促進

感想としては・・・

まず、筆者は技術屋(フリーの個人事業主)なため、
Webアクセシビリティの効果に関心を持ちました。
つまり、「これは売れるWebサイトの一要件だ」という認識。
こういう基本的なことを押さえるのと押さえないのとでは、
Webサイトへの投資対効果もまるっきり変わってくると思います。
しかも、最初から仕様が分かっていれば、さほど技術的な労力もかからないはずのお話。
なので、今後の案件において取り入れたいと思えた有益な情報だった、という感想でした。

また、
何人かの多くの従業員を抱えている事業者の方は、
高齢者の社会参加のお話に興味を持っていました。
地域貢献や高齢者の雇用、そしてそれのビジネス性において、
社会貢献としての興味もビジネスとしての興味も少なくない様子でした。
筆者自身も、社会を見渡した時に「高齢者雇用」に関しては昔から思っている話でした。
以前の日本の首相も、そのようなお話をしていたと思います。
「高齢者に働き手になってもらえれば、
高齢者の生活も潤うし納税者にもなってもらえるので社会としてはよいのではないか」
ということを言っていたと思います。
年金の破たんに関して、
筆者が子供のころから騒がれていますし、
そうなると高齢者にも働いてもらわないと成立しない・・・という考えを、
社会に出る前から思ってはいました。
それが今起こっているのだと思っています。
PCなどの製品やOSなども見ていると、
徐々に高齢者を意識した製品が増えてきているように見受けられます。
このへんの領域はフロンティア領域ですので、
市場獲得のチャンスも多くの人にあると思います。
「面白そうだ」と、素直に思えます。

セミナーの講師の、山田肇先生、鈴木政孝先生、臼倉登貴雄先生、ありがとうございました。

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